この記事は約3分で読めます。
本文は約1969文字です。
【書評】女子大生、オ○ホを売る。
こんにちは、みにごりです。
みなさんは何か事業などをやる予定はありますか?
一度きりの人生、色々なことにチャレンジしてみるのは悪くないですよね。
そんな中、神山理子さんの本「女子大生、オナホを売る。」を紹介させてください。
この本はわずか20歳前後の女子大生が「戦略的に」新たに事業(=オナホ制作)を成功させた方法論について触れています。
著者はエロに対して抵抗があり吐き気を催すくらい嫌いですが、戦略的に事業拡大が狙える領域だと判断してアダルトグッズ領域に参入しました。
単なる際どい本でなく、戦略的に物事に取り組む方法について触れているので、興味ない方も手にとってみてはいかがでしょうか。
新たに何か事業を始める前に
タイトルに衝撃を受けますが、この本で紹介しているのは、新たな事業を始める際に必要な知識について語っています
例えば、新たに事業を始める際、
- 事業領域をどうやって選定するか
- インサイト(潜在的ニーズ)をどうやって発掘するか
- どうやってコンセプトを設計するか
- 流通チャネルはどうするか(どのサイトで売るか)
などを検討しています。
単なる興味ではなく、確実に売れる様な事業を展開したいという戦略性が垣間見得ますね。
オナホとYOASOBIの共通点
この本の序盤には著者がなぜアダルトグッズ領域を選んだかが書いてあります。
それはクリエイティブで勝負が決まりやすいのに、コンセプト力で参入できる余地がある領域だと仮説を立てたからです。
つまり、消費者が「なんとなくいいな」と漠然と売れる市場で、明確な買う理由=コンセプト力のある商品を投下することで勝率が上がるというものです。
著者は市場を調べる際、実際に知人にオナホをどこで購入するかアンケートをとっています。
その結果、購入する人のほとんどは「パケ買い」をしていることがわかったそうです。
つまり、実用性ではなく、クリエイティブで勝負が決まる領域だったのです。
クリエイティブという言語化しにくい領域で、コンセプト力という明確なベネフィットをと特徴を持つ商品で参入すれば勝利できそうだと仮説を立てたのです。
これはYOASOBIがヒットした理由にも応用できます。
それまでの音楽市場では「音楽性」というクリエイティブな領域での戦いでした。
そこに、「小説を題材にした楽曲という」明確なコンセプトで参入したことでYOASOBIが成功したと著者は語っています。
少し「冒険」でき、欲求が「深い」領域を選ぶ
何か事業を始める際、購買意欲を駆り立てなくてはいけません、
アダルトグッズ領域は欲求(性欲)の深い領域であるといえます。
また購買者も、「失敗してもいいから面白そうなこの商品を試してみよう」と少し冒険したくなる様なものです。
そこに何か「突き抜けた」コンセプトがあれば、新規参入の著者でも勝算がある事業だと判断しています。
選択する事業もそういった顧客の特性を狙って商品を設計していく必要があります。
インサイト(=潜在的ニーズ)は何か
この本で特に注目しているのは、
顧客が「本当は何を求めているのか」(インサイト)です。
その際には思い込みを排除することが大切だと書かれています。
例えば、著者の周りのマーケターはボイストレーニングに通うか検討している人たちは異性との出会いを求めているに決まっている。という意見でした。
しかし著者は、自分の周りの音楽好きはそうではないと感じていました。
そこで著書は単独でアンケートを実施し、友人、通りすがりの人、マッチングアプリで会った人などから直接聞き取りを行ないました。
そうした結果、むしろ本気で歌が上手くなりたいと考えている人が98%もいることがわかったそうです。
そのインサイトを表にまとめ、顧客が本当に何を求めているか(インサイト)を明らかにすることが大切だと書いています。
チャレンジする勇気がもらえる本
自分と全然違う領域ですが、全く興味がない分野に対して戦略的にチャレンジする方法論が様々学べる本です。
その他にも著者は近所の駐輪所で七輪で魚を焼いて停学になったり、興味本意でマグロ漁船に乗ったりしています。
そういった、なんでも行動してみるといったところはとても勉強になります。
もし気になれば、本を手に取ってみてはいかがでしょうか。
それではまた。
コメント